ー 昭和 ー

昭和戦前、戦後の情景と、様々な商品開発・研究と販路拡大への歩み

昭和 戦前

昭和2年

(1927年)

硯不要の「不易墨池」(ガラス瓶にコルク栓)を発売

 「不易墨汁」開発の成功に勢いを得て、携帯並びに使用に便利な「不易墨池」を商品化しました。
容器に工夫が凝らされ好評でしたが、太平洋戦争中一時製造を中断しました。 その後、この商品は墨彩すずりの開発に繋がっていきます。

昭和8年

(1933年)

書記用として「不易インキ」、万年筆用として「ABCインキ」を発売

 この頃、筆記様式の変化として従来の筆書に加えてペン書も普及し、墨汁の他インキの需要も増してきました。このため、新たにインキ分野に進出し、書記用として「不易インキ」 、万年筆用として「ABCインキ」を発売。「ABC」ブランドは全国津々浦々まで知られるところとなりました。

 その後、インキ需要の減少により昭和28年10月販売を中止しました。他、輸出用として写真用「クリーム糊」(デキストリン系)を開発。また、万能強力接着剤「ベンケイ糊R」(カゼイン系)等の研究に着手した事もありました。

昭和14年

(1939年)

需要の増大に伴い、大阪生野工場(大阪市生野区田島町3丁目31番地)を建設、操業を開始

 「ゴムまり」「ゴムペン」「ゴム人形」など相次いで発売し文具店頭を賑わしました。

ゴム人形はさわると表情が千変万化するアイデアが受けヒットしましたが、 大正のはじめに設備を売却し、護謨(ゴム)工業から撤退する事となります。

昭和15年

(1940年)

不易糊工業株式会社から販売部門を分離独立し、不易商事株式会社 (大阪市東区内安堂寺町1丁目8番地)を設立

昭和16年

(1941年)

販路拡大のため、京都に不易商事株式会社 京都出張所を開設
名古屋に東海不易商事株式会社を設立

 昭和19年、東海不易産業株式会社と改称、昭和24年諸般の事情により解散となりました。

昭和18年

(1943年)

「不易インキ消」を発売

 「不易インキ」「ABCインキ」の関連商品として「不易インキ消」の販売を始めたが戦後インキ同様、需要低下の傾向にあり、昭和23年にその販売を中止しました。

 

昭和19年

(1944年)

不易商事株式会社を不易産業株式会社に改称

昭和 戦後

昭和30年

(1955年)

現在の八尾市竹渕東2丁目62番地に本社を移転

 8月25日、生野工場を廃し、八尾工場での製造ライン整備と拡充を行い、フエキ全製品の集中生産に着手しました。 前年には液状の朱墨「不易朱液」を発売しています。

昭和30年 工場

昭和33年

(1958年)

新しい水溶性合成樹脂を原料とした合成液状のり「フエキ糊スーパー」が発売開始

 「フエキ糊」の製法を、熱による<熱糊法>から化学的に糊する<冷糊法>に変更。また昭和36年、ガラス瓶・金属蓋・紙ラベルの容器は、新プラスチックのポリエチレン製ボトルやチューブへと変身しました。合成樹脂接着剤(酢酸ビニル樹脂エマルジョン:PVAc-EM)を研究開発し、製造工場を新築して、木工・紙工用接着剤「フエキゾール」も発売されました

昭和34年

(1959年)

東京出張所開設

 4月10日、東京並びに東日本市場のさらなる開拓のため、 東京都台東区蔵前の地にて、新たに東京出張所が開設されました。

昭和36年

(1961年)

八尾工場がJISマーク表示許可工場に指定される

 「フエキ糊」八尾工場はJISマーク表示許可工場(許可番号8129)に指定(6月19日)されました。 この頃から社内標準化や品質管理への取り組みをはじめ、全社挙げての推進活動もスタートしています。

昭和39年

(1964年)

大気汚染防止のため、高煙突・低硫黄重油使用の蒸気発生装置を設置

昭和41年

(1966年)

書道用液「墨彩」発売開始

 この頃「習字」が学校で選択科目として活発化。町の書道塾も盛んになっていました。

 “サラリと書けて、ゆたかな墨色”のコンセプトで発売されました書道用液「墨彩」は墨汁開発の技術を生かし製造発売され、今日でも広くお客様の支持を得ています。その後、昭和44年に硯と墨不要の「墨彩すずり」、昭和51年に青紫系墨色の「不易青墨液」、昭和55年には薄めて使える「濃墨-墨彩-」、赤味を帯びた漆黒調「作品用-墨彩-」、昭和61年には学童用「墨彩カラーラベル」発売と、次々に書道用液体墨のアイテムを増やしていきました。

また、建築工匠向けに「不易墨汁」「不易朱液」を積極的に拡売し、昭和45年には「建築用 不易墨汁」を、昭和50年には「建築用 不易朱液」を発売。昭和51年には「不易白墨汁」を発売し、本格的に建築金物工匠ルートの開拓に成功しました。

昭和45年

(1970年)

公害防止のため、沈降分離槽・汚泥脱水機による排水処理装置を設置

 昭和50年には、加圧浮上法・活性汚泥法により排水処理力を強化しました。

昭和46年

(1971年)

携帯に便利で手を汚さない!
固形のり「フエキ<ハイ>スティック」を発売

 昭和50年には、「フエキ<ハイ>スティック L」を発売しました。

昭和47年

(1972年)

「墨彩」に加えて高級書道液として「墨彩 心」(後に、専門家用「心」と改称)、作品用濃墨液「墨聖<古墨>」「墨聖<青墨>」等を相次いで発表しました

 前年の昭和46年度から小学校、昭和47年度から中学校において、“習字”が国語「書写」の名で正課に復活しました。 この時期、「墨彩」に加えて高級書道液として「墨彩 心」(後に、専門家用「心」と改称)、作品用濃墨液「墨聖<古墨>」「墨聖<青墨>」等を相次いで発表しました。「事務用のり(PASTE)」のJIS規格改正(3月1日)。のりの6種類の容量規定を廃止しました。

昭和48年

(1973年)

八尾本社・工場において生産効率の向上と職場の改善のため、鉄骨3階建の第一工場を建設(8月)

昭和49年

(1974年)

木工用「フエキボンド」(酢酸ビニル樹脂エマルジョン:PVAc-EM)を発売

昭和50年

(1975年)

<かわいい容器で楽しい工作>のコンセプトで「フエキ糊どうぶつシリーズ」を発売

 園児・学童に好評で、2000年の「どうぶつカラー」発売に至るまで、お客様のご愛顧によるロングセラー商品です。また、ホルマリンを含有しない<安全・無害>のでんぷんのり幼稚園・保育園用「フエキ糊ひまわり」も開発、発売されました。

どうぶつのり誕生

昭和51年

(1976年)

スポンジタイプの合成液状のり「オーグルー P-15」を開発、発売

昭和53年

(1978年)

オフィス用「オーグルー F-15」(タテ型)、 ワイドな塗布口「オーグルー W-30」(120ml)及び徳用補充液(450ml)を発売しました

昭和54年

(1979年)

この頃から、合成液状のりのスポット商品群が様々なタイプの容器で発表される事になります

昭和54年
 ペンシル型スポンジのり「オーグルー<スクールメイト>」

昭和55年
 塗布ノズルつき「フエキ糊ホップ」

昭和57年
 透明のり「フエキ ゼリーのり」

昭和58年
 「スニーカー」や細ぬりノズル・倒立タイプの「オーグルー<エバライン>」

昭和59年
 ソフトな感覚の女性用「オーグルー<レディメイト>」とネコ・ウサギの「アニマルグルー」

昭和60年
 合成のり「Q太くん」(球状)や転がり防止キャップの「オーグルーR-10」

昭和61年
 「くま・ぶたキャップ」の「くま」や「リトルピッグ」

昭和62年
 5柄の「オーグルーM-10」とファンシーグルー「ドリーム(DREAM)」

昭和63年
 ハート型の「スイートハート」と「Q.T. OGLUE」「OGLUE REFILL」

平成元年
 「オーグルー G-10」等、がその一部です。

昭和56年

(1981年)

「フエキ糊」を、ホルマリン無添加に配合変更、「安全」「無毒」を実現しました

昭和58年

(1983年)

スポンジ付き液状のりに「オーグルー K-10」(30ml)が加わりました

 「かわいいイラスト、さわやかな香り!」のコンセプトで「オーグルー K-10」(30ml)が加わり、お子様から事務用までのロングセラーブランド「オーグルー」はますます充実していきました。

昭和60年

(1985年)

「事務用のり(PASTE)」のJIS規格が改正(3月1日)

 消費者団体等の要望により遊離ホルムアルデヒド量を1.0%以下から0.5%以下に規制強化されましたが、当社のホルマリン無添加「フエキ糊」は4年も前に完成していました。倒立タイプの「オーグルー S-15」を発表し、事務用液状糊としてのロングセラー商品となりました。

昭和61年

(1986年)

「フエキ糊」の主原料、小麦澱粉をコーンスターチに配合変更

 クレヨンタイプの合成のり「クレヨングルー」を発売。

他にもアクリル系速乾のり「GLUE 21」(グルー 21)、 使いやすい「フエキ両面テープ ドライエッジタイプ」も発売しました。

昭和62年

(1987年)

貼って、剥がせるメモ「メモ-Z」、「短冊のし紙」を発売

昭和63年

(1988年)

紙にシワができない固形のり・新「フエキ スティック(STICK)」を発売

 PVP-石けん系に配合変更し、容器をモデルチェンジ。需要増にこたえるため「スティック」新工場を建設しました。
 この年、合成のりの普及、消費者保護のため「事務用のり(GLUE)」のJIS規格が改正されました(5月1日)。
 主な改正点はのりの種類を「でんぷんのり」と「液状のり」と「固形のり」の3種に、品質の項に「有害物質」「保存性」等が新たに規定された事などです。

 参考までに「フエキ糊」の安全チェックの結果は、次の通りでした。
①急性経口毒性(LD50) → 20g/kg以上(マウス)
②ホルムアルデヒド量 → 0.00%
③重金属(Pb・Cd・As) → 検出されず

 大阪府立公衆衛生研究所・大阪市立工業研究所、日本文具検査協会。
 大阪文具工業連盟(昭和27年10月11日発足)、東京文具工業連盟(昭和15年12月23日発足)に加え、新たに国と連携して情報化、国際化、高齢化時代に対処するため全日本文具協会を設立(5月)。